分散型ソーシャルネットワークサービスのインスタンスの 1 つであるmstdn.jpが 6 月末をもってサービスの提供を終了することが、最近明らかになりました。
マストドン「mstdn.jp」、6 月 30 日に終了 「中傷に対する法制強化に対応できない」 - ITmedia NEWS
mstdn.jp
はPawoo.netの登場まで日本国内で最大のマストドンのインスタンスでしたが、ここ一週間話題となっているテラスハウス出演者の逝去の理由が
SNS
上での誹謗中傷であることから、今後誹謗中傷の開示請求が増えると予想し、その処理を行えるほどのキャパシティがないということでサービス終了の流れとなりました。
SNS 上での誹謗中傷によって命が失われることはあってはならないことですが、命だけではなく 1 つのサービスまで終わらせる結果となりました。
マストドン自体が下火となっているため、いつ終わってもおかしくない状況にありましたが、理由がこうあってしまうとやるせません。
ここでの問題は誹謗中傷の開示請求が増えると考えられるほど、SNS 上での誹謗中傷が一般化してしまっているということです。
匿名からの質問を受け、回答するというサービスを提供している質問箱が、匿名であることをいいことに悪意のあるメッセージを送るサービスとして利用されることもありました。
発言を取り扱うプラットフォームの運営は今後、なんらかの事件が起こる前に対策を講じる必要があり、プラットフォームとしての在り方を変えざる得ないと思います。
質問箱での誹謗中傷から生まれたサービスとして、匿名からの悪意あるメッセージを AI が削除し、目につかないようにするマシュマロというものがあります。
SNS 上での誹謗中傷事件を減らすためには、運営者が検閲を行う必要がありますが、それはそれでプライバシー保護の問題が生じます。人間の第三者が検閲するのではなく、機械的に発言を削除することを公にしたサービスが法令の都合から今後は主流になってくるのではないかと考えます。